あなたを幸せにできなくてごめんなさい

「あなたを幸せにすることができなくてごめんなさい」

昔々、その少女はとても勇敢な子供でした。

優しくて、おもいやりがあり、正義感にあふれ、お母さんや妹をいじめるやつは私が許さない!

私がやっつけてやる!と。

私はお姉ちゃんなんだから、しっかりしなくちゃ。

身体の弱い妹は、いつも痩せていて食欲もなく、口癖は「お姉ちゃん、寒い、疲れた、しんどい」でした。

妹のことを大好きだった彼女は、いつも妹の世話を焼き、かわいがって面倒をみてました。

病弱だったので病院に通うことも多く、お母さんとお父さんはいつも妹の心配をしていました。

 

ある日幼稚園から帰って来た彼女は、二階の部屋で泣いてるお母さんを発見します。

それを見た彼女はピン!ときます。お母さんを泣かせた犯人が分かったのです。

お母さんをいじめたやつは私が許さない!

彼女は走って隣の家に乗り込んで行ってしまいました。

 

そんな勇敢な少女も小学生になりました。

何故か彼女は勉強が全く出来ません。

算数もきらい、国語もきらい、勉強がまったくできないのです。

 

家に帰ったらいつもいつもお母さんとお父さんに怒られます。

「なんで分からないんだ!」

お父さんは勉強の出来ない彼女を心配して、とても分厚い辞典のような大きな大きな本を何冊も買ってくれました。

その本は、1年生から6年生までの全てのカリキュラムを網羅したもので、6年分あるから、とても量が多く1ページに沢山の内容がつめこめられているので、当然字が小さくて、そしてツルツルした素材の紙でできており、字を書きこんでも、鉛筆だと書きづらく、しかも先のとがってない鉛筆で書いても、その教材に書かれている字の大きさが小さくスペースも無いから、書きにくく、分かりにくい教材だったのです。

勉強が嫌いで出来ない小さな身体の彼女にとって、その本は持つこともままならない、重くて大きくて、二度と開きたくない本でしかなかったのです。

 

毎日毎日、その本と父と母の大きなため息と「何で分からないんだ」と言う言葉が彼女の耳に入って来ます。

その時の彼女の頭は完全に思考停止。

勉強を教わるどころか、早くこの時間が過ぎることしかかんがえられませんでした。

成績表を持って帰った日は、悲惨。

食卓が地獄のようになります。その時の彼女の頭も完全に思考停止。

何を聞かれても、何を質問されても、彼女は何も言いません。と言うか何もいえないのです。

彼女のペースで物事が動くことが無かったその家は、彼女の言葉を待つこと無く、お父さんとお母さんが喋りだすのです。

ただじっと泣きながら、早くこの時間が終われと思っているだけです。

 

そして彼女も妹と同じく身体が弱かったのです。

アレルギーで肌の弱い彼女は身体中に傷がありました。

 

毎日毎日手は荒れて切れています。身体中が痒くて痒くて、集中力など持てません。

手が荒れて痛い日は、自分で考えて家の薬箱からオロナインを塗って、包帯を巻いて学校へ行くのです。

片手で巻いたその包帯は、ゆるゆるですぐに落ちてしまいそうです。

要するに大人がやるようには、小さな小学生の彼女は出来ないのです。

 

ある日彼女は、学校でいじめの対象にえらばれました。

学校では皆から汚いものとして扱われました。

 

勇敢で正義感が強く、妹やお母さんを愛していた少女の心は徐々に腐っていきます。

 

何故、私ばかりこんな目に合うのだろう。

 

家に帰ると、妹とお母さんは仲良くピアノを弾いています。

心が腐った彼女は、そんな気持ちにはなれません。

楽しくピアノを弾いて歌うような気持ちになんて、どうしてもなれないのです。

 

彼女は母親からどう思われていたのでしょう。

 

この子は変わってる。いつもいじけている。弱虫だ。何を考えているのか分からない。

 

お母さんも身体が弱く、いつも頭が痛いと言い、眉間にしわのある人でした。

いつも彼女に対して怒っていて、不機嫌なのです。

彼女の記憶にニコニコ笑っているお母さんの姿はありません。

 

一度腐ってしまった彼女は事実をゆがんで捉えます。

愛情を受け取れなくなってしまうこともありえるのです。

 

そんな彼女も大人になりました。

それまで色んなことがありましたが、何とか元気にやっています。

 

何も出来ない。勉強が出来ない。学校でいじめられた。お母さんに変わった子だと思われて育った彼女も、何とか自分が出来ることを見つけて、仕事や趣味を楽しんでいます。

 

でも、彼女は思います。

 

「もう一人ぼっちになりたくない」

「もう何も出来ない子といわれたくない」

「もういじめられたくない」

 

と。

 

強く強くそれを思う彼女は、少し何かあっただけで、過剰に反応してしまいます。

ちょっとでも自分の考えと違うことを言われると、激怒し泣き叫ぶのです。

 

どうして私のことを分かってくれないの!!!!

私のことを馬鹿にしたでしょ!

あなたは最低よ!もっとあなたに罪悪感をうえつけてやる!

 

彼女はどんなに成功しても、何かを成し遂げても、幸せになれないのです。

 

心が腐っているから。

 

彼女は人が許せません。

他人が許せないのです。

優しさの無い人、失礼なことを言う人。頭ごなしに喋る人が大嫌いで許せないのです。

 

正義感があって、勇敢で優しかった少女は、人を許せない大人になっていたのです。

そして、母を家族を恨んでいます。

 

私がこうなったのは、あなたたちが悪いと。

 

どんなに許そうとしても、どんなに忘れようとしても、あの時のあの光景が頭から離れないのです。

私を傷つけた母親の言葉、心無い父親の態度、私を馬鹿にする妹の態度が。

 

彼女は、どうしたら、自分を変えられるのか、毎日毎日考えてました。

 

ある日、彼女の頭にこんな言葉が浮かびます。

 

「お母さんを幸せにしてあげれなくてごめんなさい」

 

彼女はその言葉が浮かんだ瞬間、涙が溢れて、とまらなくなりました。

泣いても泣いても涙が止まりません。

 

彼女を苦しめているものは、恨みでは無く、

彼女自身の罪悪感でした。

 

勉強の出来ない私

お母さんを笑顔に出来なかった私

 

彼女はあの頃の自分が大嫌いで、許せないのです。

無力な自分、認めてもらえなかった自分。

優しさが分からずに、どう接していいのか分からない私

私のせいで、両親は不幸になったという考えが、彼女の体の奥の奥に生きているのです。

 

今彼女は人を許すことを練習しています。

何か言われたりされたりした時、それには必ず意図があります。

その心の奥の方を理解してあげる練習です。

 

人は誰でも、誰かに裏切られたり、悲しい目に合った経験があります。

そして、誰でも幸せになりたいし、優しくされたいし、認められたいのです。

人間は弱いのです。弱いからこそ、自分が有利に立ちたくなるのです。

弱いからプライドを高くし鎧をかぶるのです。

 

彼女はそれは理解していても、それを許すことが出来ませんでした。

でも、これからは相手も傷ついていると言うことを、理解する練習を始めたのです。

 

「あなたを幸せにできなくてごめんなさい」

 

彼女が罪悪感を手放して、皆を許せた時、彼女はもっと自由になれるのだと思います。

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